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書店営業・堺智子 人が好き、体を動かすのが好き。生粋の関西人が、東京で大活躍【インプレス出版人図鑑】

住み慣れた関西を離れて、去年東京本社に異動

――堺さんがインプレスに入社されたのはいつですか。

私がインプレスに中途入社したのは2016年の7月です。それまで関西の別の出版社で営業事務をやっていたのですが、ご縁があってインプレスの西日本支社の欠員補充の話をいただき、応募しました。面接してくれた支社長と営業の上司が穏やかな方々で、この人たちと働けたら楽しそうだなと思ったのを覚えています。社員にも気さくな方が多くて、すごく働きやすい会社だなというイメージのまま、今に至っています。

当時、インプレスはIT関連書籍専門の出版社のイメージが強かったのですが、私はというと、営業経験も少なく、ITにもそこまで詳しくはなくて。こんな私に営業が務まるかなと、最初は不安でした。でも、ベテランの書店員さんに教えてもらい、同僚にも助けてもらいながら、周りに支えられてやってきたというところが大きいですね。

入社してから7~8年の間に、インプレスもコンピューター書以外の実用書や芸術関連の書籍など、出版する書籍のジャンルが多岐にわたってきました。営業に行ってもいろいろなジャンルの書店員さんたちとお話しできるのが楽しいです。手掛けている書籍のジャンルが多いのは、出版社として本当に強みだなと感じています。

――去年の9月に東京本社に転勤になったそうですね。東京には慣れましたか?

半年たって、ようやく慣れてきたなという感じでしょうか……(笑)。私は和歌山生まれで、それこそ去年まで関西エリアを出たことがなかったんです! 初めてのアウェイで、ホームシックになったこともありますが、徐々に東京にも友達が増えてきて、こちらでの生活が楽しくなってきました。

やはり東京は、どんな情報でも一番に手に入るのがいいですね。本社には編集の方やグループ会社の方もいるので、リアルで話ができる。書籍を作っている編集者と話すと、制作の裏側を知れたり、本に対する情もわいたりするので、「この本を絶対に売ろう」という気持ちはやっぱり強くなります! インプレスは在宅勤務OKの会社ではありますが、編集の方々にも自分を覚えてもらいたいのもあって、できるだけ出社するようにしています。

書店営業としての1日のスケジュール、出張の楽しみ

――堺さんの書店営業としての1日を教えてもらえますか。

朝、出社して書店の売上実績を確認します。データから今、世の中ではどんな本が売れているのかを確認し、当日訪問する書店の資料を準備して、お昼過ぎから5~6店舗を訪問。夕方に社に戻り、その日の日報を書いて帰宅します。私の担当するエリアは、東京、埼玉と北海道なので、北海道の書店さんと電話でやりとりすることもあります。

――北海道へ出張されることもあるんですか?

春と秋に大事なフェアがあるので、そのときには必ず、2泊3日のスケジュールで北海道に出張しています。札幌市内や旭川の書店を車で回るのですが、電話ですでにお話ししたことがある書店員さんばかりなので、もうすっかり気心知れた感覚でお話しできるんですよ。

また、北海道出張の楽しみは、なんといっても“食”! 歴代の営業担当者から「あのお店のラーメンは美味しい」という情報をたくさん聞いているので、営業が終わったらラーメンを食べに行くのを楽しみに頑張っています(笑)。

”人が好き“だからこそ、相手の悩みを聞いて、一緒に解決したいと思う

――堺さんが書店営業で大切にしていることはなんでしょうか。

営業で大事なこと……、一番は「人が好き」ということなのではないかと、すごく思います。
コンピューター書ってなかなか難しくて、新刊で出た本をどの棚に置けばいいのかわからないって悩まれている書店員さんも多いんですよね。そういった方のお悩みを解決できるようにサポートしたりとか、お店の売り上げを上げるにはどうしたらいいかを一緒に考える必要があるので、商品が好きっていう以上に「人が好き」ということが私には一番大事ですね。

書店員さん同士の横のつながりもあるみたいで、「別の書店の人が、“堺さんはよくやってくれる”って褒めてたよ」「堺さんのおかげで、あのお店の売り上げが上がったらしいよ」なんて聞くこともあって。そんなときは本当に嬉しいですし、やりがいを感じます。

営業として大事なのは、自分を覚えてもらうことだと思うんですが、自分のことばかりを話すのではなくて、相手の話を聞いて、相手が何に困っているか知るのがまず重要だと思います。そのうえで、POSデータで得られる情報以上のものを提供できたらといつも考えていますね。私の強みは営業として足で回っている経験値。「同じようなエリアでこういうのが売れていたので、よかったらこの本を仕掛けてみませんか?」と、相手に新しい情報や気づきを与えられるようになりたいと思いながら仕事をしています。

書店員さんって、皆さんすごく忙しくて、他のエリアの書店に足を運ぶのは難しいっていう方が多いんですよね。その点、実際にいろいろな書店を見て回っている私なら、本の動きがわかります。それに、実際に接客をしている書店員さんの話ってすごく貴重で、雑談の中からいろんなことを教えていただけるんです。「この本は40代くらいの人がよく買っていくよ」なんていう情報は説得力があるので、そういう話は他店を回るときにも、また編集部にフィードバックするのにも役に立っています。

――堺さんにとっての書店営業の魅力はどんなところですか。

私、読書家というほどではないんですが、本が好きというのがまず前提にあって、毎日好きな空間に行けること自体が楽しいんです。本が好きで書店員さんになられた方も多いので、「今どの本がおすすめですか?」なんて聞いているうちに、本を通して相手の人柄が見えてくるんですよね。「あ、結構この人、割と硬めなビジネス書が好きなんだな」っていうのがわかってしまうので、本って面白いですよね。

書店営業はルート営業なので、毎月大体決まった日に行くことになるんですが、「このあともう帰るだけなので、この本、買って帰ります」といって買って読んで、1ヶ月後の訪問時に感想をお伝えするうち、どんどん仲良くなっていく。そういうのが楽しいです。

私の課題は、もっとSNSを使いこなせるようになることです。版元さん、書店員さんの中には、個人のSNSアカウントを持っていて、自分の好きな本を発信されたり、リアルで会う前にすでにSNS上でお友達だった、なんてケースもあったりするんですよね。私は個人でインスタやXをやっていないので、うまく活用できるようになったらな、と思っています。

好きな山登りを仕事仲間と一緒に楽しむことも。今の夢は富士山登頂!

――堺さんのオフの過ごし方も教えてください。

アウトドアが好きなので、休日には山に行ったり、ランニングをしたりしています。日帰りできるような低い山が多いのですが、関西にいたときには、六甲山や生駒山、金剛山に登っていました。それこそ、山ガールみたいな服装で!(笑)

書店員さんの中にも山好きの方が結構いらっしゃるので、土日がお休みの方を集めて、一緒に山に登ったりもしていました。結構面白いんですよ。飲みに行くのとはまた違って、山に登るのは共同作業なので、みんなとペースを合わせて一緒に登っているうちに、なんか絆が生まれるというか(笑)。「この人、運動神経がいいな」なんて、普段とは違う一面が垣間見えたりして、すごく楽しいです。

せっかく関東に来たのだから、富士山にも一度登ってみたいなというのが今の夢ですね。でも今、インバウンドで、富士山の山小屋がすごく混んでいて予約が取りづらいらしいので、なんとか来年には登りたいと思っています。

――話しやすくて親身になってくれる。書店営業の堺さんが編集部や書店の皆さんから頼りにされるのが分かる気がしました。富士山登頂、叶うといいですね!今日はどうもありがとうございました。

インプレス出版人図鑑】は、書籍づくりを裏方として支える社員の声を通じて、インプレスの書籍づくりのへ思いや社内の雰囲気などをお伝えするnoteマガジンです。(インタビュー・文:小澤彩)
※記事は取材時(2024年5月)の情報に基づきます。

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