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【働き方十人十色 #10】次に目指すのは「焚き火」テレワーク!? お寺や銭湯で実践するワクワクを大切にした働き方とは

コロナ禍を機に、インプレスでは「新しい働き方」が導入されました。
国内外どこにいても仕事ができる。
オフィスにも決まった席はなく好きな場所で仕事ができる。
そういった働き方が導入されたことで、スタッフそれぞれが自分にとってベターな働き方を見つけるようになりました。
毎日出社して決まった場所で仕事をするのが好きな人、月数回出社してたまたま会った人と立ち話するのがリフレッシュになってる人、コワーキングスペースなど活用して日々違う場所で仕事をするのが好きな人……
本企画ではインプレスでの多彩な働き方をお伝えしていきます。

今回働き方を紹介してくれるのは…藤井さん(編集&管理職)

―――藤井さんのお仕事と今どんな働き方をされているのか、簡単に教えてください!

書籍の制作と、直販サイトや読者会員制度の運営に携わっています。1人で進めるデスクワークもありますが、打ち合わせや会議で人と話す機会もけっこう多いですね。

家が遠いので会社まで片道2時間ほどかかかるのですが、週に2~3回くらいの頻度で出社し、そのほかの日はコワーキングスペースなどで仕事をしています。日中に自宅で作業することはあまりなくて、その日の仕事の内容や体調、ときには天気によってどこで仕事をするかを決めています。

行きつけのコワーキングスペース。ディスプレイを無料で貸してくれるので助かっています。

―――率直に思ったんですが、通勤に往復4時間かかるのは大変ではないでしょうか……? また、あえてコワーキングスペースを活用している理由があれば、教えてください!

オフピークに乗れば電車も空いているし、週に2~3回くらいならストレスはないです。電車に乗るのは大変なときもありますが、ボックスシートで本を読みながらの遠距離通勤は小旅行気分も味わえて意外と楽しいですよ。読書もたっぷりできますしね。仕事で疲れた日は、本を開かずにNetflixやPrime Videoで映画を観ながら帰ることもあります。

コワーキングスペースは、他人でもまわりに人がいると適度な緊張感があって集中できるし、逆に知り合いがいないことで1人でリラックスできている気もするんです。会話ができるエリアではビデオ会議もできて不便さはまったく感じません。ほかにもホテルのテレワークプランやスーパー銭湯のテレワークスペース、お寺が企画した「寺ワーク」にも行きました。テレワークがマンネリ化しないように気をつけています。

建長寺では、見事な庭園(国指定名勝)を眺めながら「寺ワーク」。昼休みにはマンツーマンで座禅の手ほどきも受けました。

―――お寺でテレワークしているスタッフはこのマガジン初登場かもしれません! 現在の働き方になってよかったことは、やはり働く場所を自由に切り替えられるところでしょうか?

はい、毎日々々まいにちまいにち同じ場所でなく、いろんな環境で仕事ができるのがいいですね。以前に本で「場所の移動は脳に強い刺激を与える」と読んだのですが、実際にいつもと違う環境に身を置くことで、新鮮な気分で仕事に集中できていると思います。動きやすい格好で仕事に行けるので、帰りにジムやスポーツクラブで体を動かすのも、いい気分転換です。

実務においては、ビデオ会議ツールのおかげで気軽に会えるようになったことがよかったです。遠方にいる著者さんたちとも、移動することなく集まれるので、打ち合わせがとても効率的になりました。あと、メールの代わりにチャットを使う機会が増え、テキストベースの会話で信頼関係を深めていけるようになったのも大きな変化だと思います。その一方で、仕事で電話を使うことはほとんどなくなりましたね。

ライブラリーを併設したビジネスホテルのカフェ。

―――逆に、現在の働き方になって大変だったことは?

先ほどの話のウラオモテですが、このマガジンでほかの人も言っていたように、同僚と直接に会う機会が減ったことでしょうか。他愛ない雑談や、何気なく耳に入ってくる同僚の会話から本づくりのヒントを得ることは私も多かったですし、こうした対面コミュニケーションが重要なインプット&アウトプットになっている人は少なくないと思います。テレワークでは、そんなちょっとした対話が減りがちです。

ビデオ会議やビジネスチャットのような新しい働き方をサポートするツールも次々と出てきていますが、対面でのコミュニケーションの代替になるレベルまではまだ活用できていないので、試行錯誤しながら前に進めていきたいと思っています。テレワーク中心の働き方であっても、毎日会わないからこそ、たまの対面機会がいい刺激になるようになればいいですね。
 
個人としては、コロナ禍で会社に行けなくなって、通勤時の読書時間が激減してしまいました。それでも読みたい本はどんどん現れるので、「積ん読本」がみるみる増えていってしまうんですよね。本に触れる時間を思うように確保できない状況にはストレスを感じていました。でも最近は出社もするし外出する機会も増えて、読書時間を取り戻しつつありますね。

―――新しい働き方になり、仕事のやり方もガラッと変わったとのことですが、日常生活で変化したことはありますか?

「好きなことに時間をつかう」ことを意識するようになりました。テレワークって仕事とプライベートの区別がむずかしいので、空き時間ができても、気分転換できずにダラダラ過ごしてしまいがちですよね。なので仕事の合い間ではなく、前もって日時を決めておいて、その時間は「やりたいこと」や「好きなこと」をたっぷり時間をかけて楽しんでいます。

こんなふうに「楽しいこと」や「好きなこと」に夢中になる時間を意識的につくる重要性は、以前に読んだ『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』でも述べられていて、強く印象に残っていたんです。人間本来の創造性をよみがえらせる効果があるそうです。私は趣味のマリンスポーツやスポーツ観戦、美術展に行くことが多いですね。仕事にいい影響を与えているか自信はないけど(笑)、仕事とは違うタイプの興奮やワクワク感を得られているとは思います。

自宅からなら箱根のポーラ美術館へも1時間ちょっとで行けます(会社より近いかも……)。

―――いろいろな場所でテレワークされているのも「やりたいこと」の実践のように思いました。場所を柔軟に変えて働かれていますが、仕事で使うモノのコダワリはありますか?

最近買ったモバイルディスプレイは当たりでしたね。ディスプレイが複数あると仕事がはかどると知りつつも、机まわりを仕事場然とはしたくなかったので外部ディスプレイを持っていなかったんです。
モバイルディスプレイなら片付ければ目障りにもならないし、私が選んだモデルは590グラムと軽いので、自宅以外にも持ち出して使えます。仕事の場所を変えるときに荷物にならないのはうれしいです。

あとは木製の電気スタンドがお気に入りです。10年ほど前、テレビ番組の小道具に使われていたのを見てひと目惚れし、鳥取県の民芸品だと知ってすぐにオーダーしたんです。受け取るまでに半年くらいかかりましたが、完成を待った甲斐がありました。一生モノの品として大切にしています。
この木製スタンドが最初に作られたのは昭和のはじめですが、長いあいだ変わらず作り続けられているものが身近にあると気分が落ち着きますね。新しさに価値を認めがちな工業製品とは異なり、時の経過に磨かれて味が増していくものには魅力を感じます。

正直仕事には暗いのですが、電球色のあたたかい明かりに癒やされます。

―――最後に、今後チャレンジしてみたい働き方を教えてください。

自然の中で仕事してみたいですね。これまでもいろんな場所でテレワークしてきましたが、まだ屋外で仕事をしたことはありません。焚き火が好きなので、炎を眺めながらの「焚き火テレワーク」に憧れます。焚き火を囲んでの打ち合わせも最高でしょうね。いつか実現できればと思っています。

近所のハイキングコースを歩いて息抜きすることもあります。

―――その際はぜひ感想を聞かせてください! 藤井さん、ありがとうございました!

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