【コダワリ #13】勢い余ってNBAの書籍を作ってしまったニックス好き編集者のひとり言
NBAが好きです。
特にニューヨーク・ニックスが好きです。
好きすぎて、NBAで展開されている戦術やプレーを解説した『NBAバスケ超分析 語りたくなる50の新常識』の企画・編集を担当しました。
それぐらい好きです。
ただ、本当に好きになったのは、3~4年前から。小学生のころに2歳上の兄とNBAのゲームでどっちがアレン・アイバーソンでプレーするかをめぐって何度かガチ喧嘩したことや、地元である松本市の総合体育館で田臥勇太選手の試合を観戦したこともあったけど、昔からNBAファンというわけではないのです。
観戦歴20年以上の方も多いこの界隈においては若輩者なわけで、そんなわたしがいっちょ前にニックスを語るのは恐れ多く、正直おこがましさも感じます。でも、「ニックスはいいぞ!」ということを自身へのセラピー(?)も兼ねて、ただ吐露したい……! 長年ファンをやられている方からすると「まだまだ浅いな~」と思われる部分はあるかもしれませんが、ニックスの魅力をちょっとだけ語らせてください。
とにかくかわいい! キラキラ輝く若手がたくさん
今のニックスにはNBAにおけるキャリアが1~3年目の若手選手が多いです。
そこがいいんです。
なぜなら若手選手が試合で躍動する姿を見ていると、今後の活躍にも期待が高まりますし、負けても「次こそは!」という前向きな気持ちにもなります。チームが負け続けると精神衛生状態が悪くなりがちですが、若手が活躍するとちょっと回復します。
わたしがニックスを好きになったのも、このあと登場するRJバレット(以降、RJ)をはじめとした若手選手の活躍がきっかけでした。
しかも今のニックスには、ニックスからNBAのキャリアをスタートした選手が何人もいます。デビュー1年目の選手が成長していく姿をチームと一緒に見ていけるのも楽しみの1つ。ひたむきに頑張っている姿はかわいくて仕方がありません。「とにかく明るく健やかでいてほしい」という情も自然と湧いてきます。
また、ニックスのトム・シボドーヘッドコーチ(以降、シボドーHC)は、日ごろのトレーニングなどを欠かさず努力することにも重きを置く熱血コーチと言われています。
そんな背景もあってか、若手選手たちが活躍しているのを見ていると「みんな真面目だから遅くまで練習しているんだろうな」とか「ハードな練習も一生懸命に頑張っているんだろうな」といった妄想も膨らみ、最終的にはハドルを組んでいる姿だけで感動して涙が出てくることも。
※ハドルとは、試合前や試合中に選手が円になってプレーを確認したり、コミュニケーションをとったりすることです。
昨シーズンの終盤から
イマニュエル・クイックリー
オビ・トッピン
クエンティン・グライムズ
マイルズ・マクブライド
ジェリコ・シムズ
といった若手選手が活躍して輝いていた……!
この記事を書いている10月18日時点では、今シーズンは若手選手のプレータイムも増えそうな気配。プレシーズンの試合を観た限りの推測で、あくまで気配ではあるものの、きっとさらなる活躍が見られるはず。
シボドーHC、お願いします!(笑)
今年のオールスター? RJバレットがニックスをさらに盛り上げる
2019年にドラフト全体3位でニックスが指名したRJバレットがいるからいいんです。RJがいることでファンとしての楽しみがさらに増えます。
■RJがいることで増える楽しみの例
漫画のような劇的勝利の試合が観れる!
ファンとしても誉れであるオールスターに選ばれる可能性大!
RJを軸にニックスが強豪になっていく過程が観れる!
最終的にRJと一緒に優勝を経験できる!(かもしれない)
若干22歳にして貫禄たっぷりのRJは、『スラムダンク』でいうと流川楓タイプです(主観ですが)。プレースタイルは異なるものの、ポジションがスモールフォワードでチームの若きエースである点、「眠そうにしている」とファンの間で言われることも(笑)、共通すると思います。
そして、RJは流川のように肝が据わっていて、土壇場に強い。残り時間が少ない接戦で、漫画のような大逆転のブザービーターを決められるタイプの選手です。2021-22レギュラーシーズンで最も印象に残るブザービーターを決めたと言っても過言ではないシーンがこちら。
RJ Barrett Banks In Game-Winner In MSG Thriller!
https://www.youtube.com/watch?v=o27LWbuXEBM
ちなみに、NBAファンにとっては周知の事実ですが、八村塁選手もこの2019年のドラフトでワシントン・ウィザーズに全体9位で指名されました。なので、RJと八村選手はドラフトされた年でいうと同期になります。
日本のファンが多いとなんだか安心
日本でもニックスファンはそれなりに多いです(たぶん)。
それがいいです。
NBAは海外の話になるので、英語が分からない人にとっては現地の情報を得るのはハードルが高いと言えます。でもニックスファンなら、日本でもいろいろな方がSNSや動画などで発信しているので安心です。
ファンがそれなりに多いメリットはまだあります。
ほかの方が試合に対してどんな感想や考えを持っているのか、SNSですぐに分かることです。「ニックス」で調べると一部を除き、我々が愛するニックスについて投稿されている方がほんとんど。同じ想いを持つ方が多数いるとなぜか安心できます。
ニックスの魅力はまだまだたくさん
ニックスの魅力はこれだけじゃありません。
長年シボドーHCに信頼されチームを補佐し、昨年に引き続きサマーリーグでニックスのヘッドコーチを務めた吉本泰輔さんが、今シーズンから正式にチームのアシスタントコーチに。
今年のサマーリーグではニックスを優勝決定戦へ導き、吉本泰輔さんの愛称「Dice」とサマーリーグが開催されているラスベガスをかけて
というシャレをTwitterで投稿していたメディアもありました。
また、選手の肉体づくりなどをサポートするストレングス&コンディショニングコーチのShimon Ishikawaさんという方もおり、Ishikawaさんはニックスのスタッフになられて9年目だとか。
ニックスの魅力はまだまだあります。
古くからのファンが多い、伝統的なチームであることです。有名ですが、スパイク・リーは昔からのニックスファン。スチャダラパーのBoseさんも。あと、女優の坂井真紀さんもニックス推しだそう。
特に現地のファンはめちゃくちゃ熱くて、そこがいいです。
「気持ちがまっすぐであること」と「屈折すること」は矛盾しないので熱い感情が込み上げた結果、「ニックスファンは選手に厳しい」と言われることも、しばしば……。でも試合観戦中も現地のファンの熱量が高いと、観ていて楽しいんです。
小学生の頃、ボストンに住んでいた叔父からボストン・セルティックスのユニフォームをもらったことがありました。どの選手のユニフォームだったかもう覚えていないけど、当時のボストンでアシスタントコーチを務めていたのはシボドーHC。そんなこんなで、今のニックスには勝手にご縁を感じていたりします。
ということで、
今年は若手のプレータイム多め+プレーオフへ!
ティブス、お願いします(2度目)
※ティブスはシボドーHCの愛称です。
トークイベントの開催とNBA JAPAN GAME2022の余談
10/29(土)に『NBAバスケ超分析 語りたくなる50の新常識』の出版記念トークイベントを開催します。トークイベントの様子は佐々木クリスさんのYouTubeチャンネルでライブ配信しますので、ぜひ見ていただけたら幸いです。
余談ですが、NBA JAPAN GAME 2022はコートサイドの席が当たったので、間近で試合を観てきました。
ウィザーズのベンチ裏2列目という近さ!
この近さでいつか現地でニックスの試合が観たいと思うばかり……。