【働き方十人十色 #08】仕事後に乗り鉄!? 鉄道マニアが実践する趣味を活かしたメリハリのある働き方
―――三栗野さんのお仕事について簡単に教えてください。
今年の春に新卒でインプレスに入社し、学生時代からずっと憧れだった書籍やムックの編集をしています。私の所属している編集部では主にIT系の資格書を刊行していて、私も資格書をはじめ、パソコンやソフトウェアの使い方を解説する入門書などを担当しています。企画を考えるところから、著者さんやデザイナーさんとのやり取り、原稿を読むときの注意点まで、実際に手を動かしながら、仕事の流れをひとつずつ学んでいるところです。
―――現在どのような働き方をしていますか? 出社頻度やその働き方にしている理由を教えてください。
編集部での会議に合わせて週二回程度の頻度で出社しています。そのほかに、見本誌や色校正の出校物など、実物を目で見て色合いや仕上がりを確認する必要のあるときにも出社しています。まだまだ新人で分からないことだらけなので、上司と気軽に会って話せる日が二、三日に一度は必ずあることが、精神的なゆとりにもつながっているように感じます。
―――会議を対面でやることで、部内で自然とコミュニケーションが取れるようにしているんですね。では、現在の働き方になってよかったこと・大変だったことはありますか?
何よりありがたいのは、通勤時間が無いことです。そのぶん始業を早くできるし、身支度も簡単に済ませられます。学生時代は通学に片道一時間半ほど掛かる生活をしていたので、その頃と比べると天国のようです(笑)。
難しいのはメリハリの付け方です。通勤や身支度の時間が短いのは、そのぶん仕事に向かうための「儀式」が減るような感覚なので、気を付けないと仕事とプライベートがごちゃ混ぜになってしまいます。在宅ワークだけだと、どうしても引きこもりがちになってしまうので、健康面のことも考えて、外に出てリフレッシュしたり、出社と在宅のバランスを取ったりしています。
それから、自宅の環境もひと通り整うまでは大変でした。入社直後は引っ越してきたばかりでデスクすら無かったので、ホームセンターに行ってデスク選びからはじめました。その後はモニターの位置を動かしてみたり、原稿の確認やラフの作成などにペンタブを使ってみたりと、まだまだ試行錯誤中です。ただ、社内にはガジェット好きの人がたくさんいるので、機器類については心配無用で絶大な安心感があります。
―――ガジェットにコダワリを持った人が多いのは、インプレスならではの特徴かもしれません! 続いて、働く上での工夫を教えてください。
仕事と休憩、プライベートの区別を大切にしています。「この仕事は何時までにやる」という時間的な区別と、「休憩・終業時はデスクを離れ、できれば家から出る」という空間的な区別の2点を心がけています。
私はいわゆる「鉄道オタク」なので、お昼休みに近くの駅を目標に歩いたり、終業後には電車に飛び乗って散歩したりすることがリフレッシュになっています。
近くの駅前にはお城の跡地のような雰囲気の公園があって、企画や書籍のタイトル案などで煮詰まってきたときにはぐるぐる歩き回っています。無心で歩いているうちに頭が空っぽになってきて、そのぶん脳内の考えるスペースが増えるのか、不思議と考えがまとまってくることが多いです。
東京に引っ越してきて驚いたのが、大都会なのにこうした大きな公園がそこら中にあることでした。お散歩スポットがたくさんあるのは嬉しいですね。
―――仕事の合間に好きなことをしてリフレッシュできるのはいいですね。電車や散歩がお好きとのことですが、お気に入りの場所やモノがあれば教えてください!
お気に入りの場所は自宅のデスクです。デスクを窓際に設置して、外に向かって開放的な景色をバックに仕事ができるようにしました。窓の外には、東京スカイツリーが親指くらいの大きさで見えるので、休憩中には気分転換に眺めています。夕方になるとライトアップが始まるので、「今日は何色かな?」と予想してみるのも楽しいです。
デスク以外の場所では、家の近くを走っている路面電車の「都電」が最近のお気に入りです。一両編成の可愛い電車で、お昼休みに一本だけ眺めに行ったり、仕事終わりに「乗り鉄」したりすることが密かな楽しみになっています。
終業後だと外は暗く車窓はあまり見えませんが、人も少なく落ち着いた雰囲気なので、ゆったり走る路面電車を楽しむにはぴったりです。でもこれだと、せっかくの在宅ワークでも結局通勤しているような感じですね(笑)。
―――趣味を楽しみながら、メリハリのある働き方をされているんですね。最後に、今後チャレンジしてみたい働き方はありますか?
全国津々浦々を走る列車の中で仕事してみたいです。最近は東海道新幹線のS Work車両など、テレワーク車両なども導入されているようなので、仕事に余裕ができてきたらチャレンジしてみたいですね。
今後は通信技術などもどんどん進化するでしょうし、今では想像もできないような場所で仕事ができるようになるんじゃないかと期待しています。「乗り鉄しながらテレワークで47都道府県制覇」とかも、夢じゃないかもしれません!