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『いちばんやさしいGoogle for Educationの教本 人気教師が教える教育のリアルを変えるICT活用法』(まえがき公開)

累計70万部「いちばんやさしい教本」シリーズから、GIGAスクール構想後の教育現場へ向けた入門書『いちばんやさしいGoogle for Educationの教本』が登場です!  「公立校こそ、もっと使おう!」をコンセプトに、現役公立校教師が実体験や主宰コミュニティから得たノウハウや考え方を集大成した解説書です。この記事では、著者がどんな思いで筆を執ったのかが綴られた「はじめに」を公開します。

はじめに


文部科学省のGIGAスクール構想による1人1台端末配備が、2021年全国一斉に行われました。コロナ禍の影響もあり、構想されていた未来の教育現場が、たった1年で、あっという間に来ることになりました。
「端末は届いたけれど、どう使ったらよいかわからない」
「子どもたちに自由に使わせて本当に大丈夫なのだろうか?」
「どんなことができるのだろう?」
戸惑われている先生方の声をよく聞きます。
また、
「端末を使うのは、子どもたちにとって、よくないことのほうが多い」
「大事なのは教室で直接話すコミュニケーションだ」
「ノートに書いてこそ、理解が定着する」
などの考えも一部の先生には根強く残っており、学校全体で黒板とチョーク、紙文化からの脱却に難しさを感じている現場をよく目にします。
どの先生の考え方も決して間違ってはいないのです。
しかし。
いまの小中学生が大人になったときの社会は、間違いなくいまでは考えられないことが当たり前になっている世の中になっています。GIGAスクール構想が浸透しきった10年後の社会は、紙と鉛筆を使って学んでいた世代の常識とはまったく異なることは確実でしょう。
変化の激しい時代。世の中がこれだけ変わっているのだからこそ、その基礎を作る小中学校の教育こそ変わらなくてはいけない。
いままでの教育が間違っているのではないのです。時代の変化に対応した教育が求められているのです。
本書の著者3人は、公立の普通の教員です。読んでくださっている方々の学校よりも少し早くから取り組むことができた実践の成果と課題を、できる限りやさしく伝えていきたいと思っています。
本書をきっかけに、できることから取り組んでいただけたら幸いです。
2021年8月
著者を代表して 庄子寛之

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