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【コダワリ #3】iPadとApple Pencilとマインドマップ、ときどきCanva

「コダワリーノ、スキナーノ」は、こだわりのものや好きなことなどについて自由に語る場所です。3回目は、インプレス出版事業部noteのメンバーである高橋が、こだわりの仕事道具と仕事のやり方について語ります。

普段はWindowsマシンをメインに、仕事をする


ぼくが何者かといえば、インプレス出版事業部の事業部長をやってます。
とはいえ、長らく編集者としてキャリアを積んできました。
「年賀状ならインプレス」の年賀状ムックのラインアップの拡充、
カレンダー、手帳の立ち上げ、デジタル素材ライブラリ、
「世界一やさしい」ムックのシリーズも作ってきました。
そのほか雑誌の創刊も経験しました。
いまは四方に目を配る役ですね(笑)

年賀状ムックや素材集を編集していたことも影響していますが、
ビジュアルなことが好きで、休日は美術展にもよく行ったりします。
2021年度のNO.1はなんと言っても鳥獣戯画展。
動く歩道には3回乗りました(笑)

さて、そんなぼくのこだわりの仕事道具ですが、
普段はExcelファイルで数字見たり、資料のPDFを見たり、
レポートを書いたりしているんで、
メインの仕事道具はWindowsマシンを使っています。

仕事はWindowsマシンがメイン。iPadはクリエイティブなところで使う

ですが……、それでは何も面白くないので、
クリエイティブな仕事をするときに使うiPadと、
そのiPadの使い方を劇的に変えたApple Pencil、
そしてその組み合わせが最高に活きるマインドマップ。

さらに、ぼくが担当した書籍
「歓喜 ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠」(3月24日発売)を制作した際のPadの活用法について書きます。

初代iPadを即購入!それ以来タブレットは手離せない


2010年に発売された初代iPadはまさに衝撃的。
ぼくは別にMac信者ではないし、
これまでiPhoneを一度も持ったことがないのですが、
起動が速く、タッチで直感的に操作できるiPadの登場は
ほんとに衝撃的で即買い。
検索したり、Web見たり、電子書籍読んだり、Twitter見たり、
写真を見たりとさんざん使い倒しました。

そのあとは、スマホがAndroidということもあり、
GoogleのタブレットNexusに浮気(^▽^)/ 
こちらは7インチの手のひらサイズで低価格、
ビューワー的な使い方ならこれで十分と2世代続けて使いました。

iPadを購入してから家では常にタブレットを片手に持つ「ながら族」生活。ビューワーとして手離せない存在になっていました。

そして再びiPadへ ~Apple Pencilの登場で手描き~


再び衝撃が走ったのは、Apple Pencilの登場。
起動が速くて、タッチで操作できるうえに、
今度はペンで手書きまでできてしまう。これはすごい! 
もうこれは買うしかないと、買いました(笑)。もちろん、Apple Pencilも。手書きは、記憶の定着や発想を広げる効果があると言われていますが、
ほんとにそう思う。
元々ぼくは、記憶の整理や発想が広がるノート術として知られる
「マインドマップ」をノートに手描きしていたので、
そっくりそのままiPad+Apple Pencilに移行できるのがとてもうれしかった。

Apple Pencilの登場でiPadはこれまでのiPadとはまた違うツールに生まれ変わったように思える。


いやー、もう最高です!

ノートがいらなくなったし、いつでも昔描いたマインドマップを見直せる。ぼくはGoodNoteというアプリでマインドマップを描いているんですが、
データをクラウド保存しておけば、違うiPadから続きを描いたりもできる。

ほんとに、便利!

では、マインドマップで何かを描いているか。
例えば、今回のこの原稿のプロットが↓。
このようにマインドマップで
原稿の内容やストーリーをまとめる使い方もできるのです。

GoodNoteに描いたマインドマップ。マッパーは白地のキャンパスを使う。

あとは、事業部長らしい感じでは、
来期に向けての組織のストロングポイントやウィークポイント、
どこを強化していくか、組織をどうするか? 
など戦略を練るのに使っています。
持っている情報を整理して連結するのに、
マインドマップはいい、
というのがぼくの感想。

なにか考えがまとまらないときや困ったときに
マインドマップを描き始めるのがぼくの仕事のやりかた。
思考がまとまる効果もあるし、
手描きすることでメンタルがすっきりして前向きになれる。

原稿のPDFファイルへの朱入れなどにiPadを活用

もちろん、マインドマップだけでなく、
最近はオンラインワークも増えたので、
リリースの原稿などに朱入れしたりします。
これまで印刷した用紙に朱入れしていた感覚で
PDFに書き込めるのはとても便利。

iPad OSが進化して「Split View」と「Slide Over」といった機能で
2画面を表示することが可能になったので、
ノートアプリと写真アプリを開いて、
写真をノートにドラッグして貼り付けて、
写真日記的なものを作ったりもします。

2画面表示からドラッグ&ドロップができるようになり、ファイル操作も楽になった。

当然、画面がきれいなので家ではエンタメを堪能しています!
YouTube、Abema、Prime Video、Kindleなどなど。

書籍の制作ではカバーのラフ作りに大活躍

最近は書籍を担当することはほとんどないのですが、
かつてラリー雑誌やF1雑誌を作っていた血が騒ぎ(笑)、
ホンダF1の書籍を担当することに。
それが「歓喜 ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠」。
30年ぶりにチャンピオンを獲得したホンダF1の
7年間におよぶ戦いの舞台裏を克明に描いた書籍で、
F1ファン、ホンダファンは思わず涙する内容になっています。ぜひ(笑)

30年前の1991年は日本中がF1ブームの真っ最中で、
マクラーレン・ホンダを駆るアイルトン・セナがチャンピオンを獲得。
セナはぼくのアイドルで、自分の娘をセナと名付けたほど(^▽^)/

その「歓喜」の制作過程でもiPadが大活躍。
まずは書籍のタイトルに悩んでいたのですが、
カバー用にカメラマンからお借りした写真を
iPadのLightroomでパラパラ眺めていたんです。
その際に、ドライバーだけでなく、ホンダのスタッフ、
レッドブルのスタッフ、観客の
突き抜けるような喜びの感情が写真から聞こえてくるようで、
もうこれは「歓喜」しかないと。

さらに、カバーを作るのにGoodNoteで手書きラフを作成。
デザイナーさんにそのまま渡してもよかったのですが、
もう少しイメージを固めたかったので、
写真と文字を入れ込んだ本格的なラフを作ってみようと、
Canvaというアプリでトライ! 
これが超かんたんなのに優秀なアプリで、
見出し文字もフォントが選べるのでイメージが作りやすい。
iPadだとスクリーンキーボードを使った文字入力が結構面倒なのですが、Canvaは手書き文字をフォントに変換してくれる
スクリブルという機能にも対応しているので、
文字入力もラクラク!

ラフが完成したので、iPadを見せながらデザイナーと打ち合わせ。
イメージを共有します。ほかの写真もiPadに入っているので、
その場で写真を入れ換えてイメージをいろいろと試せるのは
とても効率がいい。

まずはGoodNoteで手書きラフを作成。配置と要素を考える。
Canvaで作ったカバーラフ。イメージは完成に近いがディテールは違う。
最終のカバーと帯。タイトルが筆文字になり、人間の熱さを感じさせる。

iPadとApple Pencilの組み合わせは、
クリエイティブツールとしてはとても素晴らしい。
発想の広がりは手書きならでは、と思う。
デバイスやツールの進化を日常にうまく取り入れ、
自分の幅を広げていくことはとても大事。
自分もより進化していきけるように
新しいものは積極的に使っていきたい。

iPad+Apple Pencilはクリエイティブにはとてもいい。