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【働き方十人十色 #16】出社のメリットはコミュニケーションだけじゃない! 編集長が考える「外にしかない」発見や刺激とは?
コロナ禍を機に、インプレスでは「新しい働き方」が導入されました。
国内外どこにいても仕事ができる。
オフィスにも決まった席はなく好きな場所で仕事ができる。
そういった働き方が導入されたことで、スタッフそれぞれが自分にとってベターな働き方を見つけるようになりました。
毎日出社して決まった場所で仕事をするのが好きな人、月数回出社してたまたま会った人と立ち話するのがリフレッシュになってる人、コワーキングスペースなど活用して日々違う場所で仕事をするのが好きな人……
本企画ではインプレスでの多彩な働き方をお伝えしていきます。
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―――まずは柳沼さんのお仕事について簡単に教えてください。
書籍を制作する編集部の編集長をしています。主な業務は、編集部で発刊する書籍の内容やデザインの確認、進行管理、予算管理などです。スタッフがスムーズに仕事を進められるよう調整しながら、私自身も何冊かの書籍の企画・編集に携わっています。
編集部では、Web制作やマーケティング関連の書籍を中心に、Officeソフト、クリエイティブソフト、プログラミング、マネーなど、幅広いジャンルの書籍を発行しています。ここ数年はAI関連の書籍も増えています。
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このマガジンの第13回目で瀧坂さんも話していましたが、さまざまな分野で活躍するエキスパートの方々と直接やり取りする中で、新しい知識を学びながらものづくりができる点は、本当にワクワクしますし、魅力的だと思います。
―――現在どのような働き方をしていますか? 出社頻度やその働き方にしている理由を教えてください。
週に2、3日は出社しています。編集部全体で情報共有するために、週に1回は全員で集まる会議を行っています。
普段は通常の業務のために出社していますが、特にスタッフと共有すべきことがある場合や、印刷所から届いた校正物、実物大で確認が必要な書籍のカバーがあるときなど、必要に応じて出社しています。
―――出社は月に1度程度というスタッフもいるので、柳沼さんの編集部は比較的出社されることが多いんですね。出社して仕事をするメリットはどのような点だとお考えですか?
出社ワークの良い点は、たわいもない雑談ができることや、お昼休みに神保町の書店をブラブラできるところですね。先日、三幸園で五目チャーハンを食べた後、東京堂書店で『炒飯狙撃手』という文庫本に出会ったときは、あらためてリアルな書店の良さを実感しました(笑)。
もちろん、オンラインでの打ち合わせが主流になったおかげで、遠方の著者やデザイナーと簡単に打ち合わせできるようになったのは大きなメリットです。
ただ、取材や打ち合わせのために初めて歩く街で、おいしい定食屋さんを発見するなどの刺激が減ってしまったのは、とても残念に感じています。カバーデザインの打ち合わせのために行った駒場東大前で食べた菱田屋の「豚肉生姜焼き定食」の味は忘れられません。
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―――確かに編集者という仕事は発見やワクワクが原動力になっている部分もあるように思います。そういう意味では、出社することで自然とインプットにつながっているんですね。
書籍の編集は、一人で黙々と進める作業が多いため、在宅ワークとの相性は良いと思いますが、当然ながら自己管理能力も求められます。出社・在宅にかかわらず進行が遅れることはありますが、在宅ワークが原因とされがちなのは、ちょっと残念なところです。
―――在宅の良さはもちろんありますが、業務する上で何か工夫していることはありますか?
早めに解決すべき課題や問題を感じたときは、テキストのやり取りだけに頼らず、オンラインでもオフラインでも、なるべく直接顔を合わせて打ち合わせするようにしています。対面で話すことで、よりスピーディーかつ的確に意思疎通ができると感じています。
―――「出社しているからコミュニケーションをとる」わけではなく、在宅であってもコミュニケーションとることを大切にされているんですね。続いて、在宅ワークに欠かせないお気に入りのモノがあれば紹介してください!
モニターや椅子にはこだわりがありますが、それでは面白くないので、少し視点を変えて。私は在宅ワーク中に「仕事モード」に切り替えて集中するため、朝はまず熱いコーヒーを入れ、お香をたいて、radikoでJ-WAVEかInterfmを流すというルーティンを大切にしています。
コーヒーは、成城石井の「ドリップコーヒーバラエティアソートお徳用 12g×32パック」。一般的なドリップコーヒーのパックが10g程度の中、こちらは1パック12g入りなので、水っぽくならずしっかりとした味わいが楽しめる点が気に入っています。
お香は、松栄堂の「芳輪 白川」と「芳輪 二条」。どちらも白檀をベースにしたオーソドックスな香りで、仕事に集中するのに一役買っています。
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逆に、「休憩モード」のときは、YouTubeで推しのVチューバー「ぽんぽこちゃんねる」を流し、仕事の合間の癒やしにしています。
―――最後に、今後チャレンジしてみたい働き方はありますか?
VRには大きな可能性を感じています。「VRChat」などはほかのユーザーとまるで同じ空間にいるかのような臨場感がありますが、在宅ワークでも会社のリアルな集まりを感じられるほどになればいいなと思っています。現状では、細かな作業は難しいうえ、長時間の利用にも限界がありますから。これまで以上に進化してほしいですね。