インプレス出版事業部
YouTubeを見て夜な夜な寝落ち! 「できるシリーズ」リニューアルの目玉「イントロダクション」ができるまで
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YouTubeを見て夜な夜な寝落ち! 「できるシリーズ」リニューアルの目玉「イントロダクション」ができるまで

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初めまして、できる編集部の荻上です。無口で頑固で一本気、声をかけても見向きもしないシーズー犬(5歳)を足元に、テレワークの日々を送っています。

先日、おかげさまで30周年を迎えた弊社ですが、創設当時からの超ロングセラーとなったタイトルがあります。パソコン入門書の草分けとして知られ、今も最新OSやアプリに対応する「できるシリーズ」です。累計7500万部を突破、縦に並べると日本からブラジルまで道ができる(!)という、なんとも壮大なシリーズです。

この歴史あるシリーズを、先日大幅にリニューアルしました。奇しくも、インプレスが創業30周年を迎えた4月1日に、新しく生まれ変わった「できるExcel 2021」「できるWord 2021」を発売しています。まだご覧になっていない方は、ぜひ、書店などでご参照ください。

今回のリニューアルは、「できるシリーズ」の歴史の中でも最大規模とよべるものでした。誌面のデザインを一新し、内容もゼロから作り直しました。編集部が一丸となってアイデアを持ち寄り、ありったけのパワーを注ぎ込んで完成しました。死ぬかと思った……。

リニューアルの裏話は数々あるのですが、ここでは作っていて最も楽しく、そして最も苦労した「イントロダクション」のコーナーについて紹介します。

サブシリーズから生まれた新コーナー

新「できるシリーズ」では、各章の冒頭に「イントロダクション」、末尾に「この章のまとめ」を設けて、その章で説明する内容をキャラクター同士の「掛け合い」で説明します。

「イントロダクション」ではその章で学ぶ内容をキャラクターたちが「掛け合い」で分かりやすく説明
「この章のまとめ」でもキャラクター同士の会話で学んだ内容をおさらい

この「掛け合い」、実はあるロングセラーから逆輸入しています。「できる」のサブシリーズ「できる イラストで学ぶ 入社1年目からのExcel VBA」です。この本では新入社員の裕太くんが、飼い犬のプー助にExcel VBAを教わります。

トイプードルのプー助(左)と裕太くん(右)のほのぼのした掛け合いが人気

え? そうです、「裕太くん」が「プー助」に教わります。プー助は急に言葉を話せるようになって、慣れない仕事でヘトヘトの裕太くんを助けてくれます。ウチの犬君も、せめて言うことを聞いてくれれば……(泣)。裕太くんとプー助の凸凹な掛け合いを読みながら、VBAの基本がしっかりと身に付くという仕組みです。

人間よりもVBAに詳しいプー助。表紙にも登場する「彼女」にExcelを教わった、という裏設定があります

「掛け合い」はいろいろな本で使われている手法で、キャラクターが登場することで読者が内容を「自分ごと」にしやすい、というメリットがあります。
「できるイラストで学ぶ~」シリーズでも実績があるため、今回のリニューアルでも取り入れることになりました。

細かく設定を作ったものの……

「掛け合い」いいね、うん、面白そう! ということで、まずはキャラクター設定から開始しました。生徒役は若い男女、先生役はアプリごとに違う人にしよう、などなど編集部会議も「掛け合い」のように盛り上がり、登場人物のイメージがふくらんできました。さらに会議を進め、生徒役、先生役ともに詳細なモデルが完成しました。

ところが、書籍全体の構成で大きな壁にぶつかりました。「できるシリーズ」は「イラストで学ぶ~」ではないので、キャラクターが登場するのは、各章の最初と最後だけ。物語を展開するのは、非常に困難です。涙をのんで、詳細な設定はお蔵入り……。ただ、この時作った「ペルソナ」は、現在のキャラクター設定に活かされています。ちなみにキャラクターのイラストは、できるシリーズでおなじみのケン・サイトーさんにご依頼。ここでも打ち合わせが盛り上がって、3時間以上も話し込んでしまいました。

ヒントは若者に人気のアレ

掛け合いは章の前後、レッスンのページにはキャラクターは登場しない、など基本的なルールが固まったところで、ページの内容を作り始めます。
ここで再び、「掛け合い」コーナーは試練を迎えました。キャラクター同士の「会話」がベースになるので、文字を多くできないのです。登場回数が少ない上に、セリフも短め。それでいて存在感は残さなくては、という、若手芸人のような悩みを抱えることになってしまいました。うーん、困った。

そこで目をつけたのが、YouTubeの解説系動画です。それも、複数のキャラクターがやり取りをするタイプ。そうです、いわゆる「ゆっくり解説」です。
この「ゆっくり解説」は、音声合成ソフトを使って原稿を読み上げ、それに合わせてキャラクター(顔のみのイラスト)が動作する仕組みになっています。匿名性が高く、比較的簡単に作れることから、一種のフォーマットとして利用されています。

テキストは棒読み、アニメーションは単純なのですが、不思議な中毒性(?)があって、慣れると生身の人間のナレーションよりも聞きやすくなります。
この単調さの中に、ヒントがあるに違いない! と思った私は、仕事を終えてから毎晩のように「ゆっくり解説」を検索し、ひたすら再生し、寝落ちしました(笑)。本は完成しましたが、寝落ちグセは残ってしまいました。

「できるWord 2021」にはちょっとお茶目な「Word博士」が登場します!

担当者ごとに異なる味付けに注目

こうして「掛け合い」のページを作り、新しい「できる」が完成しました。本のメインディッシュは操作手順の「レッスン」ですが、カレーに添える福神漬、たこ焼きにのせる青のりのように、さりげなく、でもあるとないとで大違い! なものを目指しました。

「できるシリーズ」では操作方法の解説を「レッスン」という形式で行っています。

ちなみに「掛け合い」は、担当編集者にほぼ一任されているので、味付けがそれぞれ異なります。書籍を読んでおや?と思ったら、ぜひスタッフリストの担当者も確認してみてください。

▼『できるExcel 2021 Office 2021 & Microsoft 365両対応』

▼『できるWord 2021 Office2021 & Microsoft 365両対応』


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株式会社インプレス 出版事業部の公式noteです。本を見るだけではわからない、本に込められた「なにか」を伝えていきます。合言葉は、Play!! impress(インプレスを遊ぼう!!)