\新社長インタビュー/「実際に見て触って、感じることが一番大切!」
――これまでの経歴を教えてください
大学卒業後、クルマ関連の出版社に就職し、編集者としてキャリアをスタートしました。その後1994年にインプレスが市ヶ谷のMSビルに引越しした日に入社しました。まだオフィスができあがっていなくて、ネットワーク担当の社員がLANケーブルを担いで歩いていたのを覚えています(笑)。自前でなんでもやる会社だったんです。入社当時は、競馬のデータをパソコンで楽しむ書籍、CD-ROMメディアに写真を入れたデジタル写真集などいわゆるマルチメディア系の書籍を担当していました。その後、年賀状ムックの編集長としてラインアップを拡充し、売上NO.1を確保し続けました。そのほか、雑誌の創刊、カレンダー、手帳の立ち上げ、書籍ではデジタル素材Book、ムックでは世界一やさしいシリーズなどもスタートさせています。編集者としてはいろいろな出版物に携わったのが強みかもしれません。
――社長に就任した現在の心境は?
2016年から取締役出版事業部長、2021年から副社長を務めていましたが、社長は責任の重さが違いますね。身が引き締まる思いです。正直に言うと肩がちょっと重くなった感じがします(笑)。
――社長としてこれから取り組んでいきたいことは?
インプレスには出版だけでなく、impress WatchなどのWebメディア、Web担当者フォーラムなど専門性の高いビジネスメディアもあり、情報メディア会社です。ですので、出版であれWebであれ、役立つ情報を提供して、数多くの方に読んでいただくということは変わりません。そのために、トレンディな話題をタイムリーに正確な情報を届けること、これに尽きると思います。そのために出版においては、『先読み!ChatGPT』のように他社に先駆けてタイムリーな書籍を刊行したり、新しいシリーズを作ったり、その情報をキャッチアップできる体制をしっかり作っていきたいですね。トレンドを掴んだ新しいメディアを出していくことがメディア社の基本であり、使命だと思っています。
――どんな出版物を出していきたいですか?
個人的にはいまは個の時代だと思うんです。個人がYouTuberになるとか、写真家になるとか、イラストレーターになるとか。しかもそれが意外と手軽に挑戦できて、実現できたりする。そういう夢のお手伝いができるといいですね。もちろん、そういう人はネットで情報を集めるのでしょうけど、本にまとまっている利便性や著者への信頼感で買ってくれる。
――好きな言葉、座右の銘があれば教えてください
「百聞は一見に如かず」とか「現地現物」でしょうか。スマホの普及によりさまざまな情報が手元でわかるようになりましたが、メディアに関わるものとしては実際に見て触って感じることが一番大切だと思っています。行きたいところに行けなかったコロナも終息しつつあり、これからは現場に赴き、現物を見て知見を広げていきたい。
――『できるもん通信』を読んでくださっている全国の書店員さんへのメッセージを!
できるもん通信をお読みいただきありがとうございます。「できるシリーズ」は1994年に「できるExcel」を発行して以来、累計発行部数7500万部を誇り、多くのお客様に愛される信頼のブランドに育てていただきました。これもひとえに店頭に並べていただいた書店員の皆さんのおかげです。インプレスでは、これからも時代にあった「できるシリーズ」を出し続けるとともに、「できるシリーズ」だけでなく、さまざまな商品を刊行していきますので、引き続きご支援いただけるとうれしいです。
2024年には「できるシリーズ」は30周年を迎えます。30周年記念キャンペーンなどで盛り上がりたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
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