見出し画像

2章分読めば、明日からPixel通に!?『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel 8a/8 Pro/8/7a対応』

「この本の企画ってどうやってできたの?」「本のタイトルってどう決めているの?」。担当編集者が普段見せない本づくりの制作の裏側、こだわりを語るマガジンです。今回ご紹介するのは、8月20日発売の新刊『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel 8a/8 Pro/8/7a対応』。紙面やカバー、構成など細部にまで読む人のことを考えてこだわりのつまった1冊。気になる制作の裏側を担当編集・小野に聞きました。

『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel 8a/8 Pro/8/7a対応』

―――まずはこの本がどんな内容なのか教えてください!

Googleのスマートフォン「Google Pixel」を解説した本です。Google PixelはGoogleが提供する様々なサービスを最大限に活用できるスマートフォンと言っても過言ではありません。また、昨今ではカメラ機能やAIを活用した機能も注目を集めています。本書はGmail(メール)やYouTube(動画)、YouTube Music(音楽)、Googleドライブ(クラウドストレージ)などのサービスをフル活用する方法を盛り込みつつ、カメラなど話題の機能も解説した本に仕上げています。

また、最近は1台のスマートフォンを2年、3年と長い間使い続ける方が増えています。そこでこの本も長く役立ててもらえるよう、トラブル解決やメンテナンスを意識した解説を盛り込んでいます。書名にある「ずっと使える~」にはこうした想いを込めています。

―――確かに長く使うとなると、トラブルやメンテナンスの知識も身に付けておきたいですね。どういった経緯でこの企画を考えられたのでしょうか?

広告などで目にする機会が増えたGoogle Pixelは、あくまで私見ですがAndroidスマートフォンを代表する存在といえるまでの地位を獲得しつつあると感じています。事実、この2~3年、知人が使いはじめたり、街中で使っている方を見かけることが増えたりと、幅広い層に受け入れられている印象がありました。

インプレスでは過去、特定のAndroidスマートフォンに向けた解説書を数多く出していた時期がありましたが、近年では1冊で多機種に対応した『できるゼロからはじめるスマホ超入門 Android対応最新版』のみという状況でした。個人的には特定機種に向けた解説書をやりたいという気持ちはあったものの、なかなか本を出せない歯がゆい状況が続いていました。
そんな中、かねてより著者の法林さんからGoogle Pixelの解説書のご提案をいただいていたこともあり、今回ようやく実現に至りました。法林さんにはだいぶお待たせしてしまったかもしれません(苦笑)。

―――企画にするまでに時間がかかったということは、それだけ課題があったということでしょうか?制作の過程で大変だったこと、工夫した点を教えてください!

この本は288ページあるのですが、なるべく多くの機能解説を盛り込むのであれば、1ページに1つの機能解説を入れるのが最も効率的です。その一方で無理に詰め込もうとすると、掲載する画面手順を省略せざるをえません。そうなると、わかりにくい紙面になってしまいます。1つの機能解説に使うページ数は抑えつつ、いかにわかりやすい紙面にするか、このバランスが最も難しいところでした。

例えばこの本の99ページは、1画面ずつ解説していくとおよそ7枚分の画面手順が必要です。丁寧に紙面をレイアウトすると、2ページは必要なところを、破綻なく画面手順を間引くことで1ページに抑えています。こうした工夫を重ね、限られたページ数に1つでも多くの機能解説を、分かりやすく盛り込むという矛盾を乗り超えて完成させています。

紙面を作る上で一挙手一投足といえるくらい細かくスクリーンショットをとり、そこから手順解説を作り上げていきます。実は手間がかかっているのです。

―――ページ数の制限がある中で、「丁寧でわかりやすい」を実現させるのは大変な作業ですね。カバーにもコダワリを感じましたが、このおしゃれな雰囲気にはどんな意図があるのでしょうか?

この本のカバーに入っているスマートフォンの写真はかなり控えめです。一般的にスマートフォン向けの解説書のカバーというと、本体写真を大きく入れるのがセオリーです。結果、どの本も似たような面構えになりがちです。また、スマートフォンの本体写真も、正面から見ると画面が中心でどれも同じように見えてしまいます。どちらにも共通しているのが「没個性」という一面があると感じていました。
そこで少しでも個性的なカバーにしたいという思いがありました。

また一方で、スマートフォンの普及率が9割を超えた今、ただの入門者向け解説書としての面構えではなく、大人が持っていても恥ずかしいと感じさせず、最新の端末をスマートに使いこなし、おしゃれなライフスタイルを叶える一冊として届けたい、という思いも同時にありました。
こうした2つの思いから、イラストを大きくフィーチャーしたカバーにしていただきました。
ゆくゆくは「ああ、おしゃれなイラストがカバーのスマホ解説書ね!」と言われるようになるのが密かな野望です(笑)。

もっとイラストを大きくしたかった……という気持ちがあったり、なかったり。でもこのカバーはとても気に入っています。

―――ライフスタイルまで意識されていたとは!納得しました。最後に、この本のイチオシのポイントを1つ教えてください!

ズバリいうと「第1章と第2章を読めば、最新のGoogle Pixelがすぐ使える」ところです。第1章には電話、インターネット、メール、カメラ、設定など、日常生活で使う最低限の基本機能を詰め込んでいます。そして続く第2章には編集マジックなど、Google Pixelならではの最新機能の解説を詰め込みました。つまり、この2章分を読むだけで、基本を理解しつつ、話題の最新機能を存分に楽しめるようになっています。

本書を通じて、初めてGoogle Pixelを買った人でも、翌日にはバリバリ使いこなせるようになった、なんて体験を提供できると嬉しいです。

―――イチオシポイントまでスマート!何かと忙しい現代人にぴったりの1冊ですね。小野さんありがとうございました。


▼今回紹介した書籍