【コダワリ #18】フィルムカメラ、はじめてみませんか?
インプレスに新卒入社、営業部に配属後、この春から編集部に異動となった新人編集者の依田です。noteの執筆にあたり、好きなベイスターズネタにしようか、あるいは旅行ネタにしようか、などと考えていましたが、今のところ被りのない(かつ私が沼にはまり込んでいる)カメラネタで書くことにしました。今回は中でもフィルムカメラに焦点を当て、皆さんもはじめてみませんか? という話をしようと思います。
①フィルム1本2,000円超えの時代ですが……
私の幼少期(90年代後半~00年代)はまだフィルムカメラがメジャーな存在で、初めて触ったカメラはコンパクトフィルムカメラでしたし、小学校の修学旅行も写ルンです持参の指定があった記憶があります。しかしながら、デジカメやケータイ、スマホの普及とともに徐々に目にする機会は減り、ミラーレス一眼での写真撮影が趣味となっていた私の中でも、完全に過去のものとなっていました。
そんなフィルムカメラでしたが、大学生の時に友人が撮影したフィルム写真を見て以来、どっぷりと沼にはまり込むこととなります。フィルム代、現像代が値上がりしまくっているにも関わらず何をそんなに面白がっているのか、フィルムカメラの魅力をご紹介してまいります。
②撮影・現像体験を楽しむ!
まず何よりも面白いことは「撮った写真がすぐに見られない」撮影体験にあると思います。いくらシャッターを切ってもDPE店に現像をしてもらうまで写りが一切分からないという点は、デジタルと比べた際に間違いなく不便ではあります。しかし出てきた仕上がりを見たときに、撮影時の記憶が蘇ってくるようなあの感覚は、フィルム写真ならではの体験ではないかと思います。ブレやピンボケ、露出の過不足すらも愛おしく感じます。
またカメラによっても違うのですが、フィルムのセッティング、マニュアルフォーカスでのピント合わせ、巻き上げレバーの指の感覚、そのどれもが「機械を動かしている」実感を味わわせてくれます。
③フィルムによる写りの差を楽しむ!
以前と比べてかなり減ったとはいえ、フィルムにはメーカーや感度によって数多くの選択肢があります。そしてその種類によって色味やコントラストといった描写が大きく異なり、その差をフィルムごとの味として楽しむことができるのです。
もちろんデジカメでもメーカーやレンズ等によって差はありますが、フィルムは違いをより大きく感じられる、また1本撮り終わるまでは使い続けなくてはいけない制約がある(=途中で描写を変更できない)、といった特徴があります。
その日の気分や被写体によって使うフィルムを選ぶところからスタートする、そんな楽しみ方ができるというわけです。
④カメラ・レンズとの出会いを楽しむ!
先日、PENTAXから新たにフィルムカメラが発売されることが大きな話題になりましたが(私も即日予約しました)、フィルムカメラを買おうと思うと、基本的には中古のカメラ・レンズを探すことになります。
しかしひとえに中古といっても個体によって状態はまちまちですし、レアなモデルになると探しても探しても見つからなかったり、逆にひょんなところで出会いがあったりするのです。
minolta XD-s
見た目の良さが気になっていたものの、状態のよい個体がなかなか現れず、1年ほど探し続けてようやく出会えたカメラ。
シャッター時の上品な音とクリアなファインダーがかなり気に入っています。
京セラ CONTAX G1
小田原城址公園で開催されていた「おでんサミット」に遊びに行った際、同時に行なわれていた骨董市でたまたま見つけたカメラ。相場や状態の良さを考えると破格の安さ(1/10程度!)であり、また持ち主のご老人が仕事で使っていた思い入れのあるカメラであるというエピソードも気に入り、即決で購入。
そんな出会い方をしたカメラたちには必然的に愛着がわきますし、見ているだけでも楽しめるはずです!(使うとより楽しいです◎)
⑤沼への一歩目は「写ルンです」から
ここまでフィルムカメラの面白さを語ってきましたが、自分で実際に撮影をしてみないことにはその魅力の1/100も伝わらないのではないかと思います。その意味では敷居の低さも魅力の一つであり、写ルンですであれば2,000円程度で手に入れることができるくらいです(それでも以前と比べるとかなり高いですが…)。
読んで少しでも興味を持ってくださった方がいたら、Amazonでもキタムラでも、私の行きつけの「カメラはスズキ」でもいいので、写ルンですを手にしましょう!それが最後、片足は既に沼の中にあるはずです。