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どうしてこうなった?この本の○○ができるまで

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「この本の企画ってどうやってできたの?」「本のタイトルってどう決めているの?」。担当編集者が普段見せない本づくりの制作の裏側、こだわりをnoteで語ります!
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#わたしの舞台裏

全編マンガのUnity解説本。なぜマンガになったのか?――『マンガでわかる Unityゲーム開発入門』

マンガはわかりやすくて覚えやすいはじめまして。 『マンガでわかる Unityゲーム開発入門』の著者のもりやまゆうたです。 この本は、タイトルにも「マンガでわかる」と入っているように、全編マンガで構成されています。 テキストとスクリーンショットの解説の中にマンガが挟まっているのではなく、全編マンガ、というところがポイントです。 では、なぜマンガにする必要があったのか? それは「わかりやすくて覚えやすいから」です。 Unityに関して、これまでさまざまな書籍を読んだり、インタ

理系の学生に必須な「LaTeX」を初心者向けにていねいに伝えたい!――『1週間でLaTeXの基礎が学べる本』

はじめまして! 私は明松 真司(あけまつ しんじ)と申します。 この度、インプレス出版事業部さんのnoteに、このような記事を書かせていただく機会をいただきました。大変嬉しく思っております。 なにげに困ってしまう自己紹介「明松さんは、普段は何をされている人なのですか?」と初対面の方にはだいたい質問されてしまいます。この質問をされると、ひと言でなんと答えれば良いのか…いつも少し困ってしまいます。 そんな感じですが、簡単に自己紹介をしてみると……北海道釧路市生まれ。釧路高専とい

書籍タイトルには「当たり」がある――『DXビジネスモデル 80事例に学ぶ利益を生み出す攻めの戦略』

「DXビジネスモデル」――ど真ん中ですね。企画を立てるときに重要なのは「どれだけわかりやすいか」です。 書名を見た瞬間に何の本かわかる。 ページを開いた瞬間に惹きつけられる。 前者はとくに大切です。うまいタイトルをつける。社内会議で企画を通すにも、書店で手に取ってもらうためにも、ここがいちばん重要です。 世の中にはごまんと本があります。そんななかで、あらゆる言葉の組み合わせを考えて、これまでそのテーマで誰もつけなかったタイトルを引き当てる。それがヒットにつながる要素の一

「17のゴールを解説しないSDGsの書籍」がなぜ売れ、続編まで出ることになったのか

はじめまして。クリエイティブビジネス編集部の今村です。 近年、SDGsをテーマにした書籍がたくさん刊行されていますね。私自身も、この2年の間に、SDGs関連の書籍を2冊手掛けることになりました。 SDGsといえば、17個のカラフルなアイコンを思い浮かべる人も多いでしょう。「1 貧困をなくそう」「2 飢餓をゼロに」「3 すべての人に健康と福祉を」といったように、それぞれにイラストを添えて、17のゴールを一覧できるようにしたものです。 2020年9月に発売された『SDGs思考

たった7日間で基礎が身に付く?! 『1週間でプログラミングの基礎が学べる本』シリーズ

自分が教えやすい本を作りたかった 本シリーズが2019年にスタートしたのは、私が作成したWEBサイト「一週間で学べるシリーズ」(https://sevendays-study.com/index.html)が、インプレスの担当者さんの目に留まったのがきっかけでした。 このサイトは、今から10年以上前、私が副業で専門学校の講師をしていたときに作ったものです。当時、自分の授業で使える適切な教科書がないことに不自由を感じ続けていました。市販されている多くのプログラミング入門書は…

「ふりがなプログラミング」シリーズの判型はなぜ大きくなったのか?

こんにちは! 編集プロダクションのリブロワークスです。書籍の企画、編集、デザインを手がけており、インプレスさんの書籍も数多く制作させていただいております。弊社が企画・執筆している、同社の「ふりがなプログラミング」シリーズは、昨年、本のサイズが大きくなったのをご存じでしょうか? 今回はその理由を紹介したいと思います。 「ふりがなプログラミング」シリーズとは? 「ふりがなプログラミング」シリーズは、「プログラム(ソースコード)にふりがなを振る」という画期的なコンセプトで、20

『ストーリーで学ぶネットワークの基本』「超わかりやすい本を!」にいかに応えたか

「ネスぺ」シリーズなど、技術書、資格書のヒット作で知られる左門至峰さん。今回は、小社刊『ストーリーで学ぶネットワークの基本』に込めた意図や思いについて、note記事をご執筆いただきました。 著者自身、何度も入門書で挫折した…ネットワークエンジニアの左門至峰です。 クラウドがものすごい勢いで普及しています。従来であれば、LANとWANを中心に考えればよかったネットワークですが、それにクラウドが加わり、難しいネットワークがさらに複雑になりました。それに、IoT(Internet

寅年の年賀状発売中!「年賀状素材集」の編集の話

今年も年賀はがきが発売になり、いよいよ年末が近づいてきました。 今回はインプレスを代表する雑誌のひとつ「年賀状素材集」について、山内編集長がゆるゆる語ります。 年賀状のデザインデータが入ったROMメディア付きの本。どんな方に聞いても一度は見たことがあるとおっしゃいます。自分は使わなくてもご両親が使っているなども。 インプレスでは、毎年この「年賀状素材集」を発刊しています。 「年賀状じまい」と言いますが。「年賀状じまい」なんて言われているように、年賀状を出さなくなっている時

間に合え、夏!『夏色フォトグラフィー』カバー完成までの話

書籍……に限らず、本が出るまで頭を悩ませるのは、 ・企画を考える ・企画を通す そして ・カバーを考える ではないでしょうか?(←誰への問いかけ?) カバーは顔カバーというのは顔です。 書店で皆さんと「はじめまして」となるのがカバー。 一目会ったその日から、恋の花咲く――という一目惚れしてもらえるように。 オンライン書店ではサムネイルでわかりやすいというのも重要になります。 そんなわけで、 著者も編集者も、会社の偉い人も悩むのがカバーです。 今回は『夏色フォトグラフィー

『できるPower Automate Desktop』はなぜ48ページ通しで読まなければいけないのか

2021年7月20日に発売した『できるPower Automate Desktop ノーコードで実現するはじめてのRPA』(以下、『できるPower Automate Desktop』)は、発売から1か月経たずに初版を上回る部数(!)の重版が決まり、会社が想定していた売れ行きをいい意味で裏切った書籍です。 そんな本書ですが、第3章以降は、これまでのできるシリーズと違い、1つの内容を1つの章で解説するという、やや変わった構成になっています。 通常、本書のような解説書の場合、